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静岡クラフトビール&ウイスキーフェア
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【メディア掲載】キヌア使いビール開発 ペルー出身のフレディさん(中日新聞)

キヌア使いビール開発 ペルー出身のフレディさん
中日新聞 2019年12月13日 夕刊

 日本から太平洋を挟み、約一万五千キロ。ペルーの首都リマ出身の飲食店経営、フレディ・ガルシアさん(42)=静岡市清水区=は十一月下旬、南米原産の雑穀、キヌアを使ったクラフトビールを開発した。故郷を南北に走る山脈にあやかり「アンデスホワイト」と名付けた。

 とろっとした甘い飲み口は、食物繊維やカルシウムなどの栄養価が高いキヌアならでは。フルーティーな香りが漂う。一杯六百五十円(レギュラーサイズ)。兄ジャンさん(45)特製のチーズとよく合い、癖になる。

 フレディさんによると、キヌアで造った白ビールは日本初という。静岡駅の北口近く、同市葵区七間町の横町「イマココビル」の一角で、ビアバー「FIESTA(フィエスタ) GARCIA(ガルシア)」を営む。

 二〇〇四年に来日した。自動車工場などに勤務する中、沼津市にあったクラフトビール「ベアードビール」に出合った。それまで飲んでいたラガータイプにない香りに刺激を受けた。「自分ならではのビールを造ろう」。県内のクラフトビール店を飲み回り、味の構想を固めた。

 苦労したのは、醸造所の整備。外国人であることを理由に金融機関からお金を借りにくく、資金繰りに時間がかかった。自ら飲食店を始めて貯金し、静岡市清水区で兄ジャンさんが経営するチーズ工房の隣に今年八月、醸造所を完成させた。

 フレディさんは「徒歩圏内に飲める店がたくさんあって、全国からビール愛好家が集まる場所」と静岡市の魅力を語る。

 市内のビール愛好家が二年前に作成した「静岡クラフトビアマップ」によると、県内には十九のビール醸造所がある。マップには、静岡駅前の繁華街だけでもクラフトビールが専門的に飲めるバーやカフェなど十店以上が掲載されている。

 「いろいろなスタイルのビールを造っていきたい」とフレディさん。現在は香りや苦味が際立つIPA(インディア・ペールエール)のビール「インカ帝国IPA」を製造中だ。

(谷口武)

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